星川です。
Climate Integrate(クライメート・インテグレート)の調査報告が公開されました。
第7次エネルギー基本政策が公正に行われるために、参考にしてください。
プレスリリース→https://climateintegrate.org/archives/6199
・総合資源エネルギー調査会の基本政策分科会においてとりまとめられるエネルギー基本計画の案は、
総合資源エネルギー調査会の内外に設置される多数の会議体で先立って議論・調整が行われており、
基本政策分科会で総合的観点から審議される機会は乏しい
・検証対象の15会議体の委員構成は、エネルギー多消費産業関係の企業が多い一方、エネルギー転換に
積極的に取り組むエネルギー需要側の企業や非営利団体からの参加は少ない
・50–70歳代の男性が中心であり、若い世代や女性は少ない
・化石燃料を中心にした既存システムからの脱却に慎重なスタンスの委員が多数を占めている
レポート「日本の政策決定プロセス:エネルギー基本計画の事例の検証」16p
https://climateintegrate.org/wp-content/uploads/2024/04/Policy-making-process-JP.pdf
公正な審議に反する実態をピックアップ
10P
1) 業種
委員構成を把握するため、右の通りに業種分類を行
った。
委員構成は会議体により異なるが、全体に大学、シ
ンクタンク・コンサルティングの割合が多い傾向に
ある。また、企業の中では、「素材系、資源・エネル
ギー供給、運輸」に属するエネルギー多消費産業が
委員の多くを占めている場合が多く、金融関係者も
一定数含まれている。下位の会議体や資源燃料関係
の会議体では、業界団体や素材系企業、プラント企
業が過半数を超える傾向にある。一部には、直接の
利害関係者である企業や業界団体が入っており、利
益相反の問題も疑われる。特に官民協議会は利害関
係者と政府を中心に構成されている。また、大学か
らの委員には、企業や政府出身者もいる。シンクタ
ンク、業界団体、政府系機関の委員には経産省出身
者が選任されていることもある。一方、エネルギー
転換に積極的に取り組む業界が多いエネルギー需要
側の企業はほとんど参加しておらず、非営利団体や
その他分野からの参加も非常に少ない。複数の会議
体に重複して参加する委員も多く、前述の対象 15 会
議体の委員名簿を調査したところ、最も多い場合で
は同一人が 8 つの会議体に参加しており、3 つ以上の
会議体に参加している委員は 13 名いた(p.12 の表)。
これらの結果を前述の指針と照らすと、業種、府省
出身者の任命、重複等の点で乖離があり、公正と均
衡を欠いていると指摘できる。
12P
3) 性別
委員の性別分類は、図 7 の通り、対象の 15 会議体す
べてで女性比率が半数以下にとどまっている。指針
では、女性委員の比率を 30% に高めるよう努めると
されているが、15 の会議体のうち 11 の会議体では
女性委員の比率が 30% に満たない。
4) スタンス
委員のスタンスを分析したものが、図 8 である。ス
タンスについては、化石燃料を中心にした既存の
システムからの脱却に積極的かどうかを Climate
Integrate 独自の判断基準 * に基づき、以下の通り分
類した。
•消極的(化石燃料・原発支持、現状維持に近
い立場)
・どちらともいえない
•積極的(化石燃料脱却・再エネ支持、エネル
ギー転換の推進に積極的な立場)
その結果、多くの会議体において、化石燃料や原子
力等の既存のシステムを維持することを支持する委
員が大多数を占めていたことがわかった。