2017年04月08日

今夕報道特集で軍事研究問題・学者の会シンポ&軍学共同反対連絡会声明他

東京の杉原浩司(武器輸出反対ネットワーク[NAJAT])です。
[転送・転載歓迎]

本日8日17時からの科学者と軍事研究などに関する「報道特集」と、明日
9日午後の学者の会主催の軍学共同反対などに関するシンポジウムの情報
をご案内します。

後半には、3月24日に学術会議の幹事会で決定された「軍事的安全保障研
究に関する声明」と、それに対して出された軍学共同反対連絡会による声
明、そして、同会による最新ニュースをご紹介します。加速する日本版
「軍産学複合体」形成の動きをどう食い止めるかを考えるうえで、これら
の資料は必読だと思います。ぜひ、広めてください。

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◆本日4月8日(土)17時からのTBS『報道特集』は、
「戦前回帰?教育を考える〜道徳は教育勅語は」
「科学者と安全保障〜防衛省予算で多くの研究が」
どちらも喫緊の重要課題です。ぜひご視聴、録画をお忘れなく。

◆学者の会主催「軍学共同反対 共謀罪を考える 大学人シンポジウム」
日時:4月9日(日) 13:30〜16:30
会場:明治大学リバティタワー1011教室
・JR中央線・総武線、丸ノ内線・御茶ノ水駅より徒歩約3分
・千代田線・新御茶ノ水駅より徒歩約5分
・三田線・新宿線・半蔵門線・神保町駅より徒歩約5分 
参加費:1000円 ※学生は無料
内容:
<第1部 軍学共同反対――大学と学問の危機に抗して>
報告1 日本学術会議における審議経過 小森田秋夫(神奈川大学教授)
報告2 軍学共同の問題性 池内 了(名古屋大学名誉教授)
シンポジウム
報告者(小森田・池内)、香山リカ(立教大学教授)、大学有志の会、
石田英敬(コーディネーター・東京大学教授)
<第2部 安倍政治を糺す>
報告1 森友学園問題の本質 佐藤 学(学習院大学教授)
報告2 共謀罪の危険性 高山佳奈子(京都大学教授)
共催:首都圏大学・市民有志連絡会/軍学共同反対連絡会/明治大学教職員組合

チラシはこちら
http://anti-security-related-bill.jp/images/poster170317.pdf

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◆軍事的安全保障研究に関する声明(3月24日、日本学術会議)
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-s243.pdf

報告(案)「軍事的安全保障研究について」(日本学術会議)
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/anzenhosyo/pdf23/170324-houkokuan.pdf

◆【軍学共同反対連絡会 声明】
軍事研究に関する日本学術会議の2017年声明の意義と今後の課題
http://no-military-research.jp/?p=707

 3月24日、日本学術会議は「軍事的安全保障研究に関する声明」(以下、
新声明)を発出した。日本学術会議は、2015年度から始まった防衛装備庁
による「安全保障技術研究推進制度」(以下、「推進制度」)が大学等の
研究機関(以下、大学等)の研究や教育に及ぼす影響を検討するために、
昨年6月、「安全保障と学術に関する検討委員会(杉田敦委員長)」(以
下、委員会)を設置した。委員会は11回に及ぶ審議と学術フォーラムでの
市民との対話を経て新声明案をとりまとめ、それを日本学術会議幹事会が
ほぼ原案通り承認し、日本学術会議声明とすることを決定した。以下、新
声明についての軍学共同反対連絡会の見解を表明する。

1)新声明は、過去の2つの声明(1950年「戦争を目的とする科学の研究
には絶対従わない決意の表明」、1967年「軍事目的のための科学研究を行
なわない声明」)の背景には、「戦争協力への反省」と再び同様の事態が
生じることへの「懸念」があったと捉え、「学術と軍事が接近しつつある」
今、軍事研究が「学問の自由及び学術の健全な発展と緊張関係にあること
を確認し、2つの声明を継承する」とした。科学者に、現在の状況の中で
軍事との緊張関係が高まっていることへの自覚を促し、2つの声明の「継
承」を明確に表明した点は極めて重要である。

2)新声明は、防衛装備庁が「推進制度」をテコに科学者を軍事研究に動
員しようとしている現在、同制度がもたらす結果と運営上の問題に焦点を
当て、「政府による研究への介入が著しく、問題が多い」と明記した。こ
れは研究者や大学等が応募すべきではないことを実質的に表明したもので
ある。

3)新声明は、研究成果が軍事目的に転用されないための具体的な手立て
を提起している。新声明と一体のものである委員会の「報告」で明記され
ているように、資金が軍事組織から出るものは「基礎研究」と称していて
も「軍事的安全保障研究」であるとし、その入り口において「適切性」を
大学等が審査する制度を作ること、また学協会等がガイドラインを設定す
ることを求めている。そして科学者コミュニティが社会と共に議論し考え
続けていくべきこと、そのために日本学術会議が率先して検討を進めるこ
とを表明している。

4)新声明はさらに、学術の発展に必要なのは、「科学者の研究の自主性
・自律性、研究成果の公開性が尊重される民生分野の研究資金の一層の充
実である」としている。研究費不足から防衛装備庁の「推進制度」につら
れがちな研究者もいる中で、本来、科学者コミュニティが取り組むべき課
題を明確にしたことも重要である。

5)防衛装備庁が2017年度予算で「推進制度」に110億円もの巨費を投じ、
金の力で研究者を軍事研究へ動員しようとする中、この新声明を実効ある
ものにすることが急務である。そのために連絡会は次のことを訴える。

@4月13日〜15日の日本学術会議総会において、新声明の意義を高く評価
し、さらに中身を深める議論を繰り広げ、総会の総意として新声明を支持
すること。また、「推進制度」が学術に及ぼす負の影響を真摯に考え、各
大学等でどのように対処するかの議論を開始すること。

A新声明の意義を広く社会的に明らかにするために、日本学術会議が全国
各地でフォーラムなどを行うとともに、日本学術会議の常設委員会などで
この問題を継続して議論していくこと。

B各大学等で、また関連する学協会で、この新声明の趣旨を全構成員に周
知し、3)の審査制度やガイドラインが具備すべき内容について検討を始
めること。その際、執行部周辺だけで決めるのではなく、それぞれの組織
において全構成員の議論が反映しうるように民主的に行うことはもちろん、
さらに広く市民の声も配慮すること。

Cこの声明で示された学術研究への「負の影響」を考えれば、研究者は
「推進制度」に応募するべきではない。すでに2017年度の募集が始まって
いるが、この新声明の精神に則って各大学等における審査制度や学協会に
よるガイドラインが策定されれば、大学等からの応募を認めることはあり
えないはずである。

 軍学共同反対連絡会は、新声明をもとに軍学共同反対の声をさらに広げ、
防衛装備庁の「推進制度」の撤廃をめざし今後も力を尽くしたい。

  2017年4月1日

  軍学共同反対連絡会(共同代表 池内了、野田隆三郎、西山勝夫)


<関連してこちらもご参考に>
【見解】軍事研究に関する日本学術会議の新声明案についての見解
(軍学共同反対連絡会、3月15日)
http://no-military-research.jp/?p=672

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<増ページで内容充実。池内了さんの最新寄稿をはじめ、現状を理解し、
取り組みを進めるうえで必読です!>

◆軍学共同反対連絡会ニュースレター第8号(2017年4月3日)
http://no-military-research.jp/wp1/wp-content/uploads/2017/04/NewsLetter_No08.pdf

<目次>
・日本学術会議は「軍事研究を行わない」という2つの声明の継承を決定!
・軍学共同反対連絡会声明
・なぜ"継承"としたのか
 〜3月7日、日本学術会議「安全保障と学術に関する検討委員会」の議論から
・2017.3.24 日本学術会議幹事会を傍聴して(井原聰)
・冒頭に重大な仕掛けが!
 〜「安全保障技術研究推進制度」の公募要領の問題点批判(池内了)
・「軍事的安全保障研究」の適切性を議論するに当たって各大学に訴える
 〜豊橋技術科学大学の「競争的資金制度等による安全保障研究の取扱い」の問題
 (池内了)
・明治学院大学国際平和研究所主催シンポジウム
 「軍事研究と大学」(3月19日)に参加して(浜田盛久)
・武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)声明
・安全保障技術研究推進制度を撤廃せよ!
 〜防衛装備庁に6700名の声をつきつけた!(3月7日)
posted by だつげんぱつ at 15:12| 脱原発情報[情報]