2017年09月21日

【紹介】声明:小池知事の追悼メッセージ取りやめに抗議します

東京の杉原浩司です。[転送・転載歓迎/重複失礼]

ご存知の方もあるかと思いますが、9月15日、作家やアーティストらが、
「小池都知事の朝鮮人虐殺犠牲者追悼メッセージ取りやめに抗議します」
との声明を発表しました。小池知事や歴史改ざん勢力に対する重要なカウ
ンターです。お知らせが遅れましたが、ぜひご一読ください。

今回出された声明は、小池知事にだけではなく、「いま東京に生きている、
あるいは東京に縁をもつ人々」にも行動するように呼びかけています。
「虐殺の史実を隠ぺいし捻じ曲げる動きを許さず、未来の世代に教訓とし
て伝えていくべきだと、行政に、都議や区議に、声を届けてください」と。

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小池都知事の朝鮮人虐殺犠牲者追悼メッセージ取りやめに抗議します
http://www.labornetjp.org/news/2017/1505453379977Staff

<賛同人>
いとうせいこう(作家)
小沢信男(作家)
加藤直樹(ノンフィクション作家)
香山リカ(精神科医)
斎藤美奈子(文芸評論家)
坂手洋二(劇作家・演出家)
島田虎之介(漫画家)
島田雅彦(作家)
鈴木 耕(一般社団法人マガジン9代表理事)
田中正敬(専修大学文学部教授、歴史学)
永井 愛(劇作家・演出家)
中川五郎(フォーク歌手)
中川 敬(ミュージシャン/ソウル・フラワー・ユニオン)
中沢けい(作家)
中島京子(作家)
平井 玄(路地裏批評家)
平野啓一郎(小説家)
平松洋子(エッセイスト)
星野智幸(作家)
森まゆみ(作家・編集者)
山本唯人(東京大空襲・戦災資料センター主任研究員)
吉野 寿(ミュージシャン/eastern youth)
(以上、アイウエオ順、敬称略)
※いとうせいこうさんより「賛同」表明があったため、追記とのこと。

 私たちは、9月1日に行なわれた朝鮮人虐殺犠牲者追悼式典に対しての追
悼メッセージ送付を取りやめた小池百合子都知事の決定に、抗議します。
多民族都市・東京の多様性を豊かさとして育んでいく上で、関東大震災時
の朝鮮人虐殺という「負の原点」を忘れず、民族差別によって非業の死を
遂げた人々を悼むことは重要な意義をもっていると考えます。

 1923年9月1日に発生した関東大震災では、都市火災の拡大によって10万
5000人の人々が亡くなりました。その直後、「朝鮮人が暴動を起こした」
「井戸に毒を入れた」といった流言が広まり、関東一円で朝鮮人や、朝鮮
人に間違えられた多くの人々が虐殺されました。

 このとき、内務省や警察が流言を拡散してしまったことが事態を悪化さ
せたこと、一部では軍人や警官自らが虐殺に手を染めたことは、内閣府中
央防災会議がまとめた「1923関東大震災報告第2編」でも指摘されています。

 東京に住む人々が隣人である朝鮮人たちの生命を奪い、それに行政が加
担したのです。歴代の都知事が、横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑の前で
行われる虐殺犠牲者追悼式典に追悼のメッセージを送ってきたのは、「二
度と繰り返さない」という東京都の決意を示すものでした。またそれは、
1973年の追悼碑建立の際に当時の都知事はもとより東京都議会の各会派が
賛同した経緯をふまえたものでもあったはずです。碑の建立と毎年の追悼
式に参加してきた人びとの思いは決して軽くはありません。

 ところが小池都知事は今年、メッセージ送付を取りやめました。私たち
は、この誤った判断が、むしろ「逆のメッセージ」として機能することを
恐れます。史実を隠ぺいし歪曲しようとする動きに、東京都がお墨付きを
与えてしまうのではないか。それは追悼碑そのものの撤去まで進むのでは
ないか。差別による暴力を容認することで、災害時の民族差別的流言の拡
散に再びつながってしまうのではないか ---。メッセージ取りやめが、そ
うした方向へのGOサインになってしまうことを、私たちは恐れています。

 東京は、すべての国の人々に開かれた都市です。さまざまなルーツをも
った人々が出会い、交わる街です。その出会いが、この街に次々と新しい
魅力を生み出してきました。多様性は面倒や厄介ではなく豊かさだと、私
たちは考えます。街を歩くたびに聴こえてくる様々な国の言葉は、東京の
「恐ろしさ」を示すものではなく、豊かさの証拠であることを、私たちは
知っています。

 東京の多様性をさらに豊かさへと育てていくためには、民族をはじめと
する差別が特定のマイノリティー集団に向けられる現実を克服していく必
要があります。民族差別が暴力として爆発した94年前の朝鮮人虐殺を記憶
し、追悼し、教訓を学ぶことは、そのための努力の重要な一部であると、
私たちは考えます。それは、多民族都市・東京のいわば「負の原点」なの
です。

 私たちは小池都知事に訴えます。来年9月には虐殺犠牲者への追悼メッ
セージをあらためて発出してください。虐殺の史実を教育や展示から排除
するような方向に、これ以上進まないでください。

 そして、いま東京に生きている、あるいは東京に縁をもつ人々にも訴え
ます。94年前に不当に生命を奪われた隣人たちを悼み、それを繰り返さな
いという思いを手放さないでください。虐殺の史実を隠ぺいし捻じ曲げる
動きを許さず、未来の世代に教訓として伝えていくべきだと、行政に、都
議や区議に、声を届けてください。そのことが、多様性が豊かさとして発
揮される東京をつくっていく上で重要な意義を持つと、私たちは考えます。

2017年9月15日
声明とりまとめ/加藤直樹
声明についての連絡先/seimei1923@gmail.com
【この声明のPDFファイル ダウンロード】
http://www.labornetjp.org/files/20170915
posted by だつげんぱつ at 01:24| 脱原発情報[情報]